平成ベビーの会社員。

「会社でうまく笑えない。」「会社対策会議」「戦略的・異性愛幸福論」など、ブログ内連載中。

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2014年9月14日日曜日

会社でうまく笑えない。⑧ ~「ICレコーダー」は武器であって防具ではない~


武野です。





ICレコーダー、万能説ってどうなん?



パワハラだの何だのについてネットに相談があがると、ネット住民たちがこぞって「ICレコーダーで録音して法の鉄槌を食らわせてやれ」などと焚き付けます。

「いま好きな人がいてね」という女子に、その友達が「告っちゃいなよ~ウイウイ」とけしかけるくらいに軽はずみな雰囲気が出ています。



しかし、本当にICレコーダーはハラスメントに対する有効な対策なのでしょうか。



ていうか

そもそもICレコーダーじゃなくてスマホでええやないか

っていうツッコミから、始めたいわけですよ、僕は。


確実に手軽だし、利便性も高いです。
サイズ感にしても、スマホのほうが大きいでしょうが、それでも難なくポケットに入ります。


性能が劣るかもしれませんが、少々の会話を録音するくらいはスマホでも問題ありません。
(たまにカラオケで自分の歌を録音して悦に浸るくらいのディープユーザーである僕がいうんだから間違いありません)




それを差し引いたとして、実際に使用できるかどうか考えてみてください。



まず、公然と使用を宣言することは不可能ですよね。


もちろん物理的には可能でしょうけれど、そんなことしようものなら一発で干されるでしょうね。


ていうか僕だったら関わりません。
いかに僕が常日頃会社でのポジショニングが危ういからといって、その人と仲良くしようとは思いません。

だって何気ない日常会話ですら録音されるわけですから、そんな人と誰が話すんだって話になります。


単純に考えて、危険人物として認定され、「バルカン半島」などというあだ名を付けられるだけです。

「録音」という行為は、一般的な会社では、発言に躊躇してしまうために会議での使用すら避けられているくらいです。
(特別な目的がない限り)




となると、こっそり録音するしかありませんね。

(ここで言っておきますが、僕は録音という行為自体を否定したいわけではなく、その実効性について考えているだけです)




可能か不可能かでいうと、もちろん可能でしょう。
仮にスマホでやるとして、容量の大きいSDカードを買えば準備万端です。


なお、許可を取らずに録音したものを裁判などの公的な証拠として使用できるかといえば、結論は「民事ならできる」だそうです。

(責任はとれないので弁護士さんにでも相談してください)


また、裁判にならずとも、何かあったときに会社にたたきつける材料としては十分な効果を発揮すると思います。




しかし、現実に証拠として収集するための課題が2つあります。


一つ目が上記の4コマにあるように、実際の使用には作業が必要であり、有事を先読みして録音することはかなり難しいということです。


となると、ある程度の長時間にわたって断続的に録音し続けることになります。

それにしてもかなりのデータ量を扱うことになりますし、パソコンに転送させたりするとなると、結構な手間暇がかかります。

これは気合いの問題なので、深刻な事態に陥っているのであれば、続けられると思います。
(多くの人が3日坊主で終わっているでしょうが)




それで、2つ目を平成ベビーのアナタには考えてほしいんですが。


その証拠を使用するときは

もはや会社を去るときとほぼ同じであると思ったほうがいいということです。

少なくとも会社全体を敵にする要素を孕んだ行為です。



想像してみてください。
上司のパワハラをやめさせようとしていたとしましょう。

その録音データで上司にカウンターパンチを食らわせてやったとして、その結果、アナタのいる職場に爽快な風は吹くでしょうか。


アナタかその上司が別の部署に異動したとして、アナタの居心地はどうなりますか。
他の人にうわさは広まっていませんか。
上司はあいかわらず会社にくるのではないですか。



……け、懸念事項が多すぎる。



いや、僕は無理だわ。

そんな骨のあることできるんなら、最初っから上司に「いい加減にやめろや」って言ってる


コミュ障の人は気弱が多いですから、同感してくれるでしょう。

結局、辞めるくらいの覚悟があって、刺し違える気概がないとレコーダーは効果を発揮しないと思うわけです。






というわけで、何が言いたいかというと


まず人事に相談しろ。

話はそれから。




それで人事が動かなかったら、その会社はクソです。
今すぐ辞めるための準備をするべきです。

むしろそのときこそリーサルウェポンとして録音データを人事の顔面に叩きつけるべきでしょうね。



だって人事はそういった社員が抱える問題に全般的な対応をするために存在するわけですから、少なくとも解決してくれようとする姿勢が見えなければ、とても良い会社とは思えません。


ただ、個人の裁量が働いてしまう可能性があるので、信頼できる人にまずはあたって、ダメなら別の人にもあたってみるくらいの行動は必要だと思います。



会社や職場によって事情は異なりますから、対応策も様々だと思います。

しかし、会社の然るべきところにまずは相談する、ということは非常に大切なことです。一人で抱えて、一人で対処することが必ずしも善行なわけではありません。

おおいに会社の人の手を借りてください。

そしてもしそれでアナタが助かったと思える結果になれば、恩返しとして人事に御礼をするか、仕事を頑張るかすればいいんです。
それがチームや組織というものですし、本来あるべき会社の姿だと思います。




ICレコーダーは武器であって、防具とはなりえません。

(もちろん状況にもよるでしょうが、ここで想定しているシチュエーションでは)

武器を用意するということは、争いを招くことになりかねません。

その覚悟があるのかどうか、考えてみてください。
用意した結果、使用する機会もなく、自分が心がしんどくなるだけになるかもしれません。


僕は我慢が美徳だなんて思いません。

しかし、争わずに対処できる方法を模索するのは、かっこよいことだと思います。






安らかに。





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