2013年4月22日月曜日
平成ベビーと「長く一つのことを続けること」。
こんばんは。
毎日新聞にインタビューがデカデカと掲載されたことにめっちゃ喜んでいたら
何故か左耳が聞こえなくなっていた
武野です。
(念のため書きますが、僕の耳が聞こえなくなったことと毎日新聞さんは何ら関係ありません。毎日新聞さんはとても素敵な新聞です)
ずっと「ごおおおおおおおおおお」と電車が線路を走るような音がしています。
病院に行く時間が、いま何より欲しいです。
最近、とみに思ったことがあります。
会社に勤めるようになった人にとっては当然かもしれませんが、
例えば上司や先輩に飲みに誘われて、行き着いた居酒屋で
「昔はさ~、うちの会社も潰れそうなときがあってさ、そのときは本当に大変だったんだよ」
と、昔話を聞かれることがあるでしょう。
僕も例に漏れず、会社の人ではなく、そういう諸先輩方のお話を聞く機会が多くなりました。
会社の上司に連れられた日には結構な割合で
「うっわ、始まったよ、だりいいいいいいいいい」
と心中では嘆きの声をあげている人もいるでしょう。
でも、
よくよく聞いていると、その話、
めっちゃおもしろかったりするんですよね。
若い人が「上司に居酒屋連れて行かれるのマジうぜぇ」とか言っているのは
単純にその人の話し方が下手なだけで、
素材自体は若い人もすごく興味があることだと思います。
だって自分の未来像にも繋がる話ですから。
(「くそつまんねーよ」って思われるのは、そのオッサン達の話す目的が苦労自慢だったり、今の若い人世代の批判だったりするからです)
何が言いたいかというと、
一つのことを長く継続してきた人の話はどれも非常におもしろい
ということです。
(笑えるという意味ではなく)
もともと聞く側が興味のある分野はもちろんですが、そうでなくても、それはおもしろく成りえます。
僕を例にするなら、僕は海外には全然興味がない人間なのですが、仮に目の前に20年間アメリカで過ごした日本人がいたなら、積極的に話を聞きに行きます。
これは大体どんな分野にでも当てはまるのではないでしょうか。
なんでかというと、そこには経験があるからです。
経験はいわば過去の事実であるわけで、そこには揺らぎのない深みがあります。
就活本でいえば、著名なオッサンが書いている本も巷には溢れていますが、読んでいてカッコイイことが書いてあっても、どこか違和感を覚えて「イマイチのめり込めないな」と感じたりする理由もそこにあると思います。
そこには経験=事実がないのです。
だから、深く自分のなかに入ってこないんです。
よく就活本に「自己PRは具体的に話せ!例えば数字!」と書いてあります。
表面しか触れていないこのアドバイスに僕は反吐しそうになりますが、部分的に言えば、補足してあげれば、賛同できます。
(僕の解釈はいずれどこかに書きます)
「具体的に話せ」っていうことは「事実を話せ」ということです。(嘘つくな、という意味ではなく)
ここから考えるのは
経験に基づく具体性は何者にも勝る
ということです。
最初に書いた居酒屋の話で言えば、どんな経験でも長く継続するだけで、そこには一定の価値が生まれると思っています。
ただ、その後の伝達に難がある人が多いだけの話です。
僕がオッサンになって、そのとき何をしているかは分かりませんが、少なくとも聞いている側が興味を持ってくれるような話し方はしたいと思いますし、
また、
これからどうなるかは分かりませんが、いま自分がやっていることを継続させることには、それだけで価値があると思います。
長くやっているからこそ知れること、世の中には本当に多いです。
以上です。
おじさま達へのワンポイントアドバイス!
若い人に自分の過去を話したいときは
「昔はこうだったんだぜ」
だけではなくて、
「昔はこうだったんだぜ。でも今はこうだよね(こうなの?)」
と加えた後に、さらに
「今はここが大変だよね(大変じゃない?)」
と聞きましょう。
こうすることで目線を若い人と合わせることができます。
特別に話者として優れているわけでもない人の話を一方的に聞くのは、誰でも苦痛です。
上記のアドバイスを実行してもらえれば、若い人が一方的に聞かされることが無くなり、
お互いが若い時代に大変だった(な)ことのすり合わせを図れます。
話が盛り上がり易くなりますよ。
安らかに。
2013年4月12日金曜日
大人が意識して社会的に弱い若者のことを拾わんで誰が拾うの。
毎日新聞さんから取材を受けました。
4月22日の朝刊、首都圏版に大きく掲載される予定です。うへへへ、楽しみ。
おもろい写真が出ているので、ぜひコンビニで買ってください(すっぴんも出ています)。
取材は2時間にも及んだわけですが、思っていることをたくさん話しました。
どんな形で伝わっているのか、僕自身も楽しみです。
そこで話しながら、本を出版する前、「無能の就活。」を開始し始めた時期に思っていたことが、ふと思い起こされました。
若者批判みたいなものって、巷には溢れています。
どんな時代でも若者は批判される存在なのでしょうが(ピラミッドの壁画(?)にも「最近の若者はダメだ」とか書いてあるとか聞きますし)、
それって、いつのときも
世の中に発信できる存在って比較的、年をとっている
ってことがあるんじゃないでしょうか。
就活もまさにそれで、偉い人が就活を論じていたりしますが、
「アナタが就活したのって何十年前?」
とかツッコミをいれたくなるほど、的外れなことを言ってたりします。
某大学の教授が「最近の若者は中小企業を見ないから就職難なんだ」とか言ってるのを見て、衝撃を受けた記憶があります。
そんなこと就活生はみんなわかっているし、中小企業は採用人数が少ないから、単純に競争率が低いなんて、死ぬほど短絡的な考えなわけです。
でもその教授は「そんなこと就活生はみんなわかっているし」の部分が、感覚的にわからないのです。
イメージで話しているんでしょう。
また若い世代で世の中に影響力を持っている人は、当然ですが比較的少ないです。
最年少●●!なんてことが売りになるのは、そういうことです。
そんなこんなで、若者の声は世の中に発信されにくい、という不変の環境が世の中にはあります。
僕だって本を出版していて若い世代のなかでは発信力があるほうなわけですが、
それだって所詮、就活本を書いているに過ぎなくって、就活終えた人の誰が就活本を読むんだってことです。
幸いにも僕の本は就活生以外にも比較的に読んでいただけていますが。
今回、毎日新聞さんに取材を受けてトラブルがなければ掲載されて、恐らく何十万人という人の手に届きます。
その人達の多くは就活生ではないわけで、つまり若い世代以外に向けた若い世代の発信がなされるわけです。
これは毎日新聞の記者の「I田さん」が意識して、若い世代の代表として就活を語らせてくださったから実現したものです。
すごく怖いことですが、年をとると自分もその世代だったはずなのに、その世代のことがわからなくなってきます。
自分自身の就活を終えてからも一日中就活のことを考えてきた自負のある僕ですら、たまに「いまの就活生ってなにを考えているんだろう」と思ったりします。
例えば僕が就活をしていたときって、ちょうどガラケーからスマホへ変わるの過渡期でした。
なのでみんな「スマホじゃなきゃ就活では不利になる!」と焦って、駆け込むように携帯ショップに入っていました。僕もそのうちの1人です。
WEBニュースでも「就活×スマホ」っていう記事は非常に多かったです。
でもいまの就活生にとってスマホを持っていることって、当たり前なわけです。
僕にはわからない感覚です。
だから大人は意識して若い世代が何を考えているか、考えないといけないのです。
「若い奴はすぐに会社を辞める、ダメだ」なんてよく言いますが(実際には統計上、上の世代ともほとんど変わらないらしいですが)、自分で言っていて疑問に思わないのでしょうか。
思い込みで、断定的に、疑わず、他人を批判すること、とても怖いことです。
若い人にも言えることですが、気をつけなければならないことです。
すごく大きなことを学ぶことができました。
朝刊、ぜひ購入してください!(宣伝で締める)
安らかに。
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